内容説明
民族問題、地域間対立、階層間亀裂などを抱えつつ、社会的安定、経済成長、民主化に取り組んでいるユーラシア地域大国はどこへ向かうのか。本書では、政治経済体制移行のアプローチ、正統性、連邦制と地方自治、コミュニティ政治、ガバナンスなどを取り上げ、徹底した比較分析によって各国の統治モデルが政治的求心力、ガバナンス能力、社会的安定性および国家近代化のプロセスに与える影響を明らかにし、発展の将来性を探る。
目次
地域大国の統治モデルは収斂するか
第1部 移行期の政治経済学(二つの市場化―ロシアと中国;中ソ・露の政治改革戦略―政治的主導権とアジェンダの設定)
第2部 国家統合・政党制(中央地方政府間関係の中露印比較―財政制度変更のダイナミズム;支配政党による統制とその限界―統一ロシア党、中国共産党、インド国民会議派のケース)
第3部 ガバナンス(地方ガバナンスにみる公・共・私の交錯;土地紛争のメカニズムと地方政府の対応―中国とインド;出稼ぎ労働者のガバナンス)
第4部 アイデンティティ(トルコとインドの国民統合と世俗主義;民族領域連邦制の盛衰;一国地域研究を越えて)
著者等紹介
唐亮[トウリョウ]
1963年中国浙江省生まれ。1993年慶應義塾大学博士課程修了。現在、早稲田大学政治経済学術院教授
松里公孝[マツザトキミタカ]
1960年熊本県生まれ。1996年東京大学大学院法学政治学研究科法学博士号取得。現在、北海道大学スラブ研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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